パリ情緒が溢れる街・モンマルトル。今回は#10の続きということで、サクレ・クール寺院とその周辺について、ご紹介したいと思います。
サクレ・クール寺院
パリの北部に広がる高台の街がモンマルトルですが、その中心にあるのが、白亜の聖堂サクレ・クール寺院(Basilique du Sacré-Cœur)です。完成は1919年。普仏戦争の殉死者を鎮魂するために、40年の歳月をかけて建てられました。
ビザンチン様式の3つのドームが特徴的。ちなみにサクレ・クールとは、「聖なる心」という意味です。
高台にあるとあって、サクレ・クール寺院のテラスやドームからは、パリの市街を一望のもとに見渡せます。「寺院までの階段がしんどそう」などと、心配する必要はありません。ケーブルカー「フニクレーク funiculaire」に乗りさえすれば、麓からサクレ・クール寺院のところまで一気に登れます。
一番の見どころは、聖堂内の丸天井。フレスコ画ではなくて、世界最大級のモザイクです。キリストの「聖なる心」と、それを讃える聖母マリアなどが描かれています。
サン・ピエール教会
サクレ・クール寺院のところまで丘を登って来たのなら、その隣のサン・ピエール教会にも足を運んでみてください。#10で紹介したとおり、この教会の前にあるのが「テルトル広場」です。
サクレ・クールとは違って、こちらは12世紀の建物。もとはモンマルトル女子修道院として建てられました。
ステンドグラスが素敵なこの教会。画家ユトリロが好んで題材にしたことでも知られています。
モンマルトル博物館
サン・ピエール教会のあるテルトル広場から200mと行かないところにあるのが「モンマルトル博物館」です。
ユトリロのアトリエが復元されているだけでなく、モンマルトルにゆかりの画家たちの作品や歴史資料などが展示されています。
モンマルトル墓地
モンマルトル地区の見どころとして忘れてはならないものが、もう一つあります。それは1825年設立の「モンマルトル墓地」です。
場所は、サクレ・クール寺院から西へ700mほど行ったところ。モンマルトルを愛した多くの画家や芸術家が眠っていることで有名です。スタンダールやハイネ、ドガといった作家や画家はもちろんのこと、ベルリオーズ(作曲家)やフランソワ・トリュフォー(映画監督)などの名前も見られます。
(以上)