観光旅行ともなると、思いのほか歩き回るもの。疲れた足を休め、渇いたのどを潤すためにも、上手にカフェを利用したいものですね。そこでフランス旅行は初めてという方のために、カフェについてのあれこれを紹介しておきたいと思います。
どこに座っても構わないが……
カフェには通常、カウンター、室内席、テラス席がありますが、基本的には好きな場所に座ればOK。街の風景を眺めながらということであれば、やはりテラス席に座りたいですよね。ただし、注意すべきことがいくつかあります。
■席によっては値段が違うことも
フランスではどこに座るかによって、サービス料の有無と金額が違ってくるのが普通です。安く上げたいのであれば、サービス料の要らないカウンターで飲むのが一番。室内席とテラス席では、もちろんテラス席のサービス料の方が高くなります(0.20~1.50ユーロほどUP)。
■タバコを吸いたい時は?
タバコを吸う人に関しては、テラス席しか選択の余地はありません。フランスでは2007年の禁煙令によって、閉ざされた公共施設内での喫煙が禁止されています(罰金68ユーロ)。ですから、レストランやカフェであっても、室内でタバコを吸うことはできません。
■クロスが敷かれている席は……
食事時ともなると、クロスが敷かれ、グラスやフォークなどがセットされている席があったりします。食事をするならともかく、飲み物だけしか注文しないのであれば、そういった席を避けるのがマナーというものです。
注文で気をつけたいこと
カフェのメニューは、どこでも大体同じですので、自分の好きなメニューは名前を覚えておくと、どこに行っても困りません。代表例をいつくか挙げておきましょう。
■コーヒー
日本で「コーヒー」とだけ頼むと、通常、アメリカンが出てくると思いますが、同様の感覚で「アン・カフェ un café」と注文すると、濃いエスプレッソが運ばれてきます。
アメリカン風のものがよければ、カフェ・アロンジェ café allongé、ミルク入りが所望なら、カフェ・ノワゼット café noisette と覚えておきましょう。ただし日本とは違い、通常、アイスコーヒーやアイスティーはありませんので、その点はガッカリしないでください。
■寒い日のおすすめは?
寒い冬、体を温めたい時のおすすめは、ショコラ chocolat とヴァン・ショー vin chaud です。前者は濃厚で甘いココア、後者は甘みを付けたホットワイン。どちらもフランスでは人気のメニューです。
■軽食も頼めます
昼時やちょっと小腹が空いている時には、クロック・ムッシュー croque monsieur やオムレツが定番です。
クロック・ムッシューというのは、パンにハムとチーズを挟んで、さらにグリュイエール・チーズをのせて焼き上げたもの。ちなみに、これに目玉焼きをのせれば、クロック・マダム croque madame という名前に変わります。面白いですね。
支払時の注意点
支払いはテーブルで行います。フランスでは、どのウエーターがどのテーブルを担当するかが決まっていますので、注文を取りに来てくれたウエーターを必ず覚えておきましょう。
注文した品と一緒に、レシート(これが伝票です)も置いてあるはずですから、そこに書かれている金額を払えばOK。サービス料も税金も全て入っています。つり銭が要らないのであれば、レシートとお金だけを置いて、店を出て行っても大丈夫です。
(以上)