パリ散策 #10 – 画家の似合う街モンマルトル

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「芸術の街パリ」とはいえ、特に画家たちに愛されている街といえば、やはりモンマルトルではないでしょうか。今回はそんなモンマルトルに残る、芸術家ゆかりの場所を紹介してみたいと思います。

モンマルトルとは?

オペラ・ガルニエのある地区から、さらに北に行った高台の街がモンマルトルです。パリを一望の下に見渡せるサクレ・クール寺院や画家たちで賑わうテルトル広場、さらにはおなじみの老舗キャバレー「ムーラン・ルージュ」があるのも、この地域です。

一言で言えば、古き良きパリが今なお残る街。狭い路地をそれこそ隅々まで、のんびりと歩いて回りたい。パリの中で、一番そう思わせる地域ではないでしょうか。

photo by Fabrizio Sciami
モンマルトルの風景

テルトル広場

サクレ・クール寺院の隣ともいえる場所にあるサン・ピエール教会。その西側入口の前にあるのが、画家や大道芸人で賑わう「テルトル広場」です。

photo by Serge Melki
テルトル広場の風景

もちろん似顔絵描きもたくさんいますから、作風と料金を確認した上で、一枚書いてもらうのもいいですね。

マルセル・エイメ広場

テルトル広場から西へ5分ほど歩いたところにあるのが、マルセル・エイメ広場です。エイメは小説家でもあり劇作家でもあった人物ですが(1902-1967)、ご存じないでしょうか?

photo by Juanedc.com
『壁抜け男』

『壁抜け男』は1943年に書かれた短編小説ですが、日本でも劇団四季によって何回か上演されています。ちなみに上の彫刻。透明術を使ったところまではよかったものの、壁抜けの途中で術が解けちゃった……という場面ですね。

アトリエ洗濯船跡

洗濯船というのは、ピカソが4年間住んでいた安アパートのこと。歩く時に出るギシギシという音が、セーヌ川に浮かぶ洗濯用の船を連想させたことから、そう呼ばれたわけです。

photo by Ron Bullard Jr.
洗濯船跡にある同名のギャラリー

短い期間とはいえ、「青の時代」の名作の数々や『アヴィニョンの娘たち』が生まれたのは、この洗濯船に住んでいた時代でした。ただし残念なことに、アパートは1970年に焼失。今はギャラリーに様変わりしています(だから洗濯船「跡」なのですね)。

ゴッホの家

有名画家ということで言えば、ゴッホが1886年当時、2年間住んでいた家があるのも、この地域です。

photo by Marco
ゴッホが弟テオと暮らしていたアパルトマン

ジュテームの壁

ジュテームというのは、つまりはアイ・ラヴ・ユーのフランス語ヴァージョンですが、いずれにしても「愛してる」を世界のいろんな言葉で書いちゃった、というのが下の作品。決して落書きではありません!

photo by visitmontmartre
「ジュテームの壁」

photo by ConstantineD
「愛しています」もありますね

アベス公園という名前のそれこそ小さな公園にあるのですが、この作品、結構有名ですので、モンマルトルに行くことがあったら、是非とも訪ねてみてください。

(以上)

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