ボーデン湖の島に花開いた中世都市「リンダウ」

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東のベルヒテスガーデンから始まったドイツ・アルプス街道の終点。それがリンダウです。今でこそ大きな市域を持っていますが、元はと言えば、ボーデン湖に浮かんだ小さな島でした。旧市街が残っている、そのボーデン湖上の島をご案内したいと思います。

ドイツ・アルプス街道、西端の町

ドイツ・アルプスの北側を沿うように結ばれたドイツ・アルプス街道。その東の端が、以前紹介したベルヒテスガーデンで、西の端がリンダウ Lindau です。

photo by Andreas Flohr
旧市街の風景

リンダウの町が最初にできたのは、ボーデン湖の東側。岸辺から200mと離れていない、小さな島の上でした。

ライン河畔を占領していたローマ人たちにとっては、ライン川が流れ出すボーデン湖はとても大切な場所でしたが、そんな彼らが水運の拠点として設けたのが、リンダウの町というわけです。

旧市街が残る小さな島へ

リンダウの観光スポットは、言うまでもなく湖上に浮かぶ小さな島です。島全体が旧市街といった感じですが、東西1km、南北400mほどの広さしかありませんから、のんびりと散策しても、さして時間は取りません。しかも鉄道で島の中まで行けますから、とても便利です。

中心はマクシミリアン通り

島のメインストリートと言ってよいのが、東西に走るマクシミリアン通りです。

photo by Andrew Hayward
レストランや商店が立ち並んでいる

通りを200mほど歩いたところにあるのが旧市庁舎。周囲の壁には様々な絵が描かれているとあって、撮影には絶好のスポットとなっています。

photo by donchili
左側が旧市庁舎

ちなみにリンダウのその後についてですが……。この町、立派な旧市庁舎を持っていることからもわかるように、中世に入っても水運と商業の町として発展を続けます。

そしてついて、1275年には帝国自由都市としての地位を獲得。小さいながらも、いわば一つの国家となりますが、災難は数世紀後、外からやって来ました。1802年、ナポレオンの手が及び、結局はバイエルンに併合されるという運命をたどります。

絵に興味がある方は

島にはシュテファン教会という比較的大きな教会もありますが、絵に関心がある方には、むしろ元ペータースキルヒェ Peterskirche がおすすめです。ハンス・ホルバインなどが描いた、13世紀から16世紀の壁画が残されています。

photo by Clemens v. Vogelsang
ペータースキルヒェ(聖ペテロ教会)

photo by Clemens v. Vogelsang
ペータースキルヒェの内部

港周辺も散策してみよう!

せっかく湖上の島にやって来たのですから、港の方にも足を延ばしてみましょう。レストランやカフェなどがあって、かなりの賑わいを見せています。

photo by Keith Roper
マング塔

マング塔 Mangturm というのは、この島がまだ城壁で囲まれていた頃に、望楼と灯台を兼ねていた建物です。

また、上の写真の右側(東)の方へと歩いていくと、レーマーシャンツェ(ローマ人の堡塁)という名の公園があります。スイス・アルプスの山々を背景に、広々とした湖上の様子が眺められて、意外とおすすめです。

港の入口(新灯台とライオンの像)

ボーデン湖があるのは国境地帯ですから、船に乗れば、簡単にオーストリアやスイスへと渡れます。つまりは、いろんな旅行のプランが可能ということではないでしょうか。

(以上)

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